さいとうつづりの黒い森
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終わり/始まり

 

これから母の富山へ

 

 

 

 

今年はいろいろあった

その最後に昨夜は素晴らしいものを見た

 

大切なことを大切に

もっと

 

 

終わりと始まり

 

 

今年もたくさん野菜を食んだ

来年もきっとたくさんの野菜を食む

 

 

富山はきっと寒い

鼻のあたまがツンと赤くなる

 

日本海の冬は少し夜に似ている

吸い込んで放とう

白いコートに白いマフラー巻いて出かけよう

 

 

 

 

よいお年を

 

 

 

 

食事

 

ミントティー


あの季節の

あの時の

少し苦いような

歪なカタチの氷砂糖


暗闇を水に浸して薄く延ばし

そこに顔をつけて呼吸して

その向こうに小さく瞬く星のような








クレマチス








ブリティッシュフォークを

目を細めて眺むる


その景色の中で

花を摘んで蜜を吸う


花を編んだ冠は

そこに住まう

永遠の少女のもの








白うさぎ








マモノがこちらを見て言った

不可思議なこと


私は目を閉じて言った

そう

不可思議なこと

そしてミントティーを飲んだ

 

 

ただ星を眺めていたいだけと





 

 


さいとうつづり
 

4 年

今月で
父が亡くなって
4年が経った


4年というと
ある程度の時が経ったように思うけれど
父がこの世界にいないことを未だ
どこか嘘のように思っている







つづりはお父さんと血がつながっているけれど
お母さんはつづりの知らない時間をお父さんとたくさん過ごして来たのよ
つづりの知らないお父さんを知っているの
(私が生まれるまで:約11年間)
母はそう言って
娘の私を相手に父自慢をする
あんなにいい男はいないと
ひと目だけでも会いたいと言う


姿が見えなくなって4年
父は愛され続けている







若かりしふたり
私はこの写真がふたりらしくて好きなのだけれど
お父さんはもっとカッコいいし
お母さんだってもう少しはいい 
もっと素敵な写真がたくさんあるのに
と母は不満げ


渋谷にて
セピアのふたり


ふたり

ス ー プ


どこにいるの



ここだよ





森




スープ




スープ




スープ




スープ




スープ




スープ




スプ




スープ




スープ





どこにいるの



ここだよ










どこにいるの



ここだよ










どこにいるの





森


コギト・エルゴ・スム
 
12月に入って

母たちの喫茶店の飾り付けにと

リースを作った






使用する花材を選びにいつもの花屋へ行き

他の季節にはそこで見かけることのない

杉の大きな枝に目が止まり

気付けば抱きしめて持たなければならないほど幾本も買い込んで

電車に乗って

夜道を歩いた






リース






リースに使用したのは僅かで

残りは当てもなく私の部屋に横たわる


次の日に見るとそれはもう呼吸を取り戻し

枝は木となり

木は森となった






もう嫌よ


私は冷たい手と冷たい足を切り離して

森の片隅に埋めた

それで少し楽になったと思ったけれど

私の持つもの形作るものすべてを手放したくて

狂おしい


私にあるのはいらない私

それを失くすにはどうすれば


そう考えるのもまた私


いつしか開いた森がこうしたの

森に憑かれ

森は私を喰らい

入り口へはもう戻れない


部屋は木で埋め尽くされて

部屋と森の境目がわからない

どこか奥のほうでホーホーと梟が鳴いている

朝か夜かもわからない






滑稽と己を嘆き

己を笑い

手と足を掘り起こしてローズマリーの湯に浸けて

それらを躯へと戻した


野菜をきれいに皿へ盛り付け

丁寧に味わって

それから木のスプーンでスープを飲んで

清潔なナプキンで口と頬を拭いた






まだ少し冷たい手と

つないだ腕と


静かに森を

抱きしめた


煌めき
 
それはちゃんとしておかなくても

なんとかなるから






それはどうなっても

大丈夫だから






だから今は

いいから












無いものがあっても

受け入れて






ただいっぱいに

めいっぱい

あなたをして






大切を

抱きしめて












ローズマリー


姉妹


季節を少し戻して
春の始めのこと

富山に住む母が
お店をはじめた



母と母の妹
ふたりの

小さな小さな
少しレトロな
喫茶店







ドーラ







サイフォンで淹れるコーヒー
5日間かけて作る風変わりなカレー
パンケーキや
チーズとはちみつのピザや
ふわふわのたまごサンド
昔ながらのナポリタン

メニューは少しずつ更新中



ものづくりを中心に何でも屋の母は
料理研究家の助手をしていた経歴もあり
もともと料理上手なふたり

それでも
本当にお店を出すなんて







ここに至るまでいろいろな経緯があり
なんとかお店が始まって

お店は呼吸を始め
呼吸の仕方すらわからない
そんな始まりだったけれど

カレーを繰り返し食べに来てくれるひとがいたり
遠くから駆けつけてくれるひとがいたり
先日は地方局のテレビ取材を受け
その反響もあってこのところは毎日忙しくしているのだそう

でもまだまだこれからで
HPも何もない



私は離れていることもあり
報告を受けるばかりで
何も関わることのできぬまま

そうしたお店との距離感を少しさみしくも思いつつ
けれど母たちのお店なので
その土地に根付き
母たちの思うように育てばいい



体力の心配や
雪降る冬に訪れてくれるひとはあるだろうか

続けてゆくのはきっと
大変なことだけれど

まわりのひとたちに支えられながら
姉妹は日々を奮闘している







ドーラ





ドーラ





ドーラ







紅茶・ハーブティー党の私は
最近ようやく珈琲の美味しさがわかるようになったので
今度行った時にはオリジナルブレンドの珈琲を飲ませてもらおうと思う


ワタシハシアワセ二ナリタイ

しばらくいろいろな想いをしていて

得るものがあり 
欠くものがあり


ゆらゆら


ゆらゆら


波間を漂い
何処へも漂着しないまま






もういい
このままここを離れよう

でも
止められなくて






文字で描けるものもある

留めること
沈めること
放つこと


そうしていた方が
きっと自分にいいから

つづりという名を理由にして






ポンヌフ


宇宙

先日

宇宙を見た






そう

記憶している






宇宙 






それは

間違いでなく







宇宙












宇宙

花の色のワンピース

春のはじめ
今年もマモノは花開き


あまいあまい罠の香り
けれどそれは春の香り


虚ろな人々をたぐり寄せ
惑わせて放つ
遊びをしては

夜ごとふふと笑ってた


その様子を眺めていると
とても心地がよかったので

春は素敵なものに思えた

夜ごとぼうっと眺めてた








そう春は
とても素敵

マモノは言うと

これも遊びと
ふふと笑み

一枚残らず花を散らした


私は残り香を集め
涙と混ぜて吸い込んだ








あなたの中に
私を入れて


私の中に
あなたを入れて








膨張


澱み


欲望


多様


彷徨


捕食


享楽


歪み


包容


淡影


祝福


微笑み


それら自由




純粋








桜はきれい

ミモザも
ヴィオラも
ヘレボラスも

みんな みんな みんな
きれい


花色に染めたワンピースを着てまわりたい
振り切ること
そして心をもっと使うため


花はいまだ降らずとも
あなたは私の敵じゃない


あなたは素敵

春は素敵








春








マモノは柔らかな葉をたずさえて
ふふと静かに笑ってる